📝コラム　「君だけの無敵領域」

サッカーをしているとき、
「ここなら自分のプレーが出せる」と感じる瞬間がある。
逆に、相手が近すぎたり、味方との距離が取りにくかったりして、
「やりにくいな」と感じるときもある。

その差を生み出しているのが、“領域”の感覚だ。

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領域とは、自分の“手の届く範囲”にある

まずは、じぶんのまわりに手をぐるっと回してみよう。
その円の内側――そこが、君にとっての『基本の領域（テリトリー）』だ。
その中でなら、ボールを自由に扱える。
相手がいなければ好きにターンもできるし、ドリブルにも出られる。

つまり、「ここなら自由に動ける」と思える空間が、
君が無敵になれる場所なんだ。

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領域とは、「間合い」と「駆け引き」の空間

でも、サッカーは常に動いている。
相手もいるし、味方もいる。だからこそ大事になるのが、
自分と相手の距離＝“間合い”を感じる力だ。

相手が近づいてきたら、領域は狭くなる。
逆に、少し離れたら、また広がる。
その一瞬一瞬の変化の中で、君はボールを扱いやすい場所を選び、動いていく必要がある。

そこに生まれるのが“駆け引き”だ。

• 相手の足が出てきた一歩のスキをつく
• 少し動いて、自分の領域を広げ直す
• 逆に、相手の領域に踏み込んでプレッシャーをかける

こうしたプレーのひとつひとつが、領域という“空間の戦い”なんだ。

領域展開＝自分の得意な空間をつくること

マンガ『呪術廻戦』に登場する「領域展開」では、
術師たちが**“自分が最も力を発揮できる空間”をつくる**。
その中では自分の技が必中になる。まさに“自分仕様のフィールド”だ。

これをサッカーに置き換えると、
君が「ここならいける」と思えるスペースに動くこと、
そこでボールを受け、自由にプレーすることが、
**サッカーにおける“領域展開”**と言える。

• 味方との距離がちょうどいい
• 相手の間合いを外してターンできる
• 前が空いた！と感じた瞬間にドリブルで仕掛けられる

そのとき、君はすでに自分の領域を“展開”しているんだ。

領域は、奪われても、またつくり直せる

サッカーでは、領域がいつも安定してあるとは限らない。
プレッシャーが強ければ、狭くなる。
でも大丈夫。奪われたら、また取り返せばいい。
狭くなったら、広げ直せばいい。

“自分がプレーしやすい空間”を探して、
またそこに戻ってくればいいだけだ。

自分の「プレーしやすい場所」を、知ることから始めよう

「広がれ」と言われるけど、ただ空いてるところにいるだけでは意味がない。
自分がボールを扱いやすい距離感・角度・間合い――
そういう場所を知って動けるようになると、
君は“プレーしやすさ”を自分でつくれるようになる。

君の領域は、君だけのもの。
誰にも触れられない、感覚の世界。
そこに気づけたとき、君は“自分のサッカー”を見つけることができる。

テリトリー・トレーニングの第一歩は、
この「自分の領域」を身体で感じるところから始まる。

そして、そこから少しずつ、相手と駆け引きすること。
距離を読み、動きやすい場所に入っていくこと。

それが、君だけの「領域展開」だ。

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第0章｜テリトリー（領域）の原点─サッカーは「ボール」と「体」と「スペース」の関係から始まる─

くまっち

サッカー小僧育成コーチ

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サッカーコーチ歴１８年 ジュニア～ジュニアユースのチームコーチ 低学年（１～４年生）を担当し１５年 サッカーの楽しみ方を追求中